ストッパーについて

 ショットマットには、競技規則により、ストッパーをつけることができるようになっています。しかし、あなたは「ストッパーのことを軽視していませんか」あるいは「ストッパーとはどんな役目をしているのか考えたことがありますか」と問いかける場がこれまでなかったと思われるので、重要な役割があるのだと理解していただく機会になれば幸いです。

S-0 ( ☆ 規則では こう決めている ストッパー )           競技規則第4条の4項及び5項に次のように定められています。「④ストッパーは常時付けたままでも良いが、大会主催者の意向に従う事。➄ストッパー使用の場合、マットにボールが接地しなければならない。」この規定により、あなたが付けているストッパーに問題がないことを願っていますが、手直しをしなければならないと判断された場合、速やかにご対応いただくようお願いします。

S-1 ( ☆ ストッパー 取り付け方で 違反にも! )              ストッパーは、第4項による「大会主催者の意向に従わねばならない」の表現をどう理解されたでしょうか?そうです、主催者が「今日はストッパーは使用できません」とされることがあるのです。では私達はどうすればいいのでしょうか。もっとも簡単な方法としては、簡単に着脱できるようにしておくことです。ショットの際に簡単に外れないようにとホチキスで止めたり、粘着テープで固定したり、シャトルの一部を切り取ってストッパーに取り付けたり、ぐるぐる巻きにしたりすれば、着脱に影響するだけでなく、同条第3項の「裏面に張り物をしてはならない」という規定にも違反してしまいます。見直しておきましょう。

S-2 ( ☆ マット上 シャトルは素直に 接地する? )          マット上で、シャトルが空中に浮かぶようにセットされると、特に籠入れにはアドバンテージホールまでの高さが微妙に短くなってしまい有利に働きます。第5項の「接地しなければならない」という規定に沿うようにするには、上記S-1の「シャトルの一部を切り取ってストッパーに取り付ける」違反で、マットと地面との間に空間が出来てしまうことを避けねばなりません(念のため、マットの中央を高くなるように曲げてしまうことも違反です)。また、マット上の穴の間隔を狭くし、ストッパーの間隔が狭くなると、ストッパーが羽根を浮かすようになって、マットに羽根が接地しなくなってしまうことになり違反となります。球部と羽根の一部がしっかりマットに接地するようにしましょう。

S-3 ( ☆ 素材には 耐久性を 考慮して )               あなたは、ストッパーの素材として何を使っていますか?筆者は、芝刈り機用のナイロンコード2.4mmを使用しています(Sー6に参考記載有)。作り方は、コードの端から4cmくらいのところにペンチを当てて曲げ、更に3cmくらいのところで曲げ、端から4cmくらいのところでカットすると、コの字型のストッパーの出来上がりということになります。開いているところを若干開き気味にしてショットマットのセンターに「マットの先端から4cmの位置」に穴をあけてセットし、マットからに逆ㇵの字型に開くようにセットすると、マットとストッパーとがしっかり固定でき、ショットの際ストッパーも一緒に飛んでいくことは少なくなります。筆者は今のところ、このサイズでこの位置に取り付けるのが最適と考えていて、ショットの際に悪さをすることもないと感じています。なお、このナイロンコードには適度の太さがあり、耐久性も意外と高いと思っています。素材の少量での購入は難しいかもしれませんが、量販店で簡単に入手できることからもお勧めだと思っています。念のため、ストッパーを予備用に一つ手元に準備しておけば、長い期間にわたって不安を感じることなくプレーに専念できます。筆者は、若干サイズを変えたものをいくつも携えていますので、お声をかけていただければ、もちろん無料でお分けします。

S-4 ( ☆ ストッパー 使用不可です こんな時 )            使用不可にしなければならないケースは、ほとんど想像できないのですが、ティイングエリア保護を目的とすることはあり得ます。ティイングエリアは、多くのプレーヤーが同じような位置からショットすることから痛みがちです。そのため、シャトルボールをマットの先端からボール1個分下げていただけるようにルール化することがあります。その際は、ストッパーを付けたままにすると、シャトルのセットの仕方が難しくマットの左右を逆にすることもありでしょう。また、コースの特徴で風の影響がないようなコースで開かれる大会で適用(他にもあるのか?)があるかもしれません。もともと、プレーをスムーズに進行するための風対策として使用できるようにしたものと解釈しているのですが、敢て使用不可にするケースは見つかりません。どなたか、使用不可とする理由をご教示ください。

S-5 ( ☆ マットから 伸びるコードの 向き大事 )           シャトルボールの舞い上がり方が、ショットの方向性等の精度を決定しているようです。最近のスマホ、カメラ等分析に活用可能な能力の向上には目覚ましいものがあります。籠入れのようなケースでは、フェースとシャトルとのコンタクト状況の分析・確認が細部までできるようになってきています。筆者が感覚的に感じていたことですが、TBGのシャトルボールには羽根がついていることによって、ゴルフを含めて他とは異なったゲームとして存在感を広める域にあるのではないでしょうか。ショットの際は、球部が初めに空中に舞い上がり、若干のズレを持ってシャトル全体が空中に飛び出していきます。この1000分のいくらかの時間のうちに球部にかかった力と、その後に羽根にかかった力の違いがあると、シャトルは思わぬ方向に飛んでいってしまうのは明らかです。その違いを生む一つが、このストッパーにあるとしたどうでしょうか。マット上で伸びているコードがとんでもない方向に曲がっていれば、クラブのリーディングエッジと接する時間差はシャトルが飛ぶ方向に明らかに影響することでしょう。(その影響を分析できる機器が世に出回りつつあるのではないかと考えている毎日です。使いこなせるようになればいいのですが。)

S-6 ( ☆ これならば ガッツがあるかと ゲン担ぎ )          ストッパーの素材にはいろいろなものがあります。S-3では筆者が使用しているナイロンコードの例を紹介しました(このナイロンコードは、素材の弱さで、冬場の寒い時には、ショットの際の衝撃で切れてしまうケースが増えてしまうようです)。その他には、植物栽培で使用している針金入りのクリップを使っている人もいます。テニスやギターのガットなどもあろうかと思います。このガットであれば、コスト面でどうかと思うのですが、強度は充分にあると思います。そこでこれらの選択基準を「ゲン担ぎ」をベースに考えてみました。ナイロンコードには、TBGに欠かせない「芝」に縁があるので一番のおすすめになります。テニスのガットは、ラケットのボールを打つ面に張られているので、縁を感じますので違和感はありません。ギターのガットについては、歌が好きな方やTBGをリズムよくスウィングしたい方にお勧めです(これら両方のガットは、「ガッツ」をイメージできるということで選択されている方がいるとかいないとか)。あなたはどれを使用しているのですか。 

S-7 ( ☆ 素材には 悪さをしないか 検討を! )            コースにいて心配になることがあります。それは、ストッパーの素材とマットの上に伸びるストッパーの長さです。細いナイロン状のものを使用されている方に目立つのですが、これ見よがしに長くし、シャトルに巻き付くようにしているのです。ショットされている状況がなかなか把握できないのですが、シャトルの飛び方に影響があるのではないでしょうか。インパクト時にシャトルに巻き付いてしまうのではないかということです。球部に絡みつけば球速がそがれてしまいます。羽根であれば、飛球方向を狂わせる要因になりかねません。ストッパーは、マットの上に置かれたシャトルボールが風によって動かされるのを防ぐことが主な役割です。ショットの際ストッパーがどう作用しているか観察することには損はないと思います。その点、太目のコードを使用されている方は、シャトルボールに巻き付くような使い方はしていないと思いますので、若干長くても問題はないでしょう。